ファッション雑誌を見ていると、○○ラインという言葉をよく見かけます。
Aライン、Yライン(Vライン)、Iラインといったものです。
これは服の上下の組み合わせ(トップスとボトムス)によるシルエットを、アルファベットに見立てて表現しているのです。
まずはコーディネートの基本となる3つのライン(シルエット)をおさえましょう。
下にボリュームを持たせるAライン
Aラインとは、下にボリュームを持たせるシルエットです。
Aラインシルエットを作るには、トップスにタイトなものを、ボトムスにルーズ(太め)なものを持ってきます。
Aラインのメリットとして、オシャレをわかってるな~感(こなれ感)がアップすること、下半身にゆとりがあるので夏でも快適に過ごせること、足が太くてもそれを隠せること、などが挙げられます。

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トップスによりタイトなものを、ボトムスによりボリュームのあるものを持ってくることで、Aラインが強調され、よりオシャレわかってる感がアップします。

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Aラインシルエットを成功させるには、トップスの丈は短めのものを選ぶのがポイントです。
タイトなシャツなどは良いのですが、冬物のアウターはどうしてもボリュームが出やすいので、丈の長いものを選ぶと、Aラインに重要なトップスのタイトさを作ることができません。
上にボリュームを持たせるYライン
Aラインの反対で、上にボリュームを持たせるのがYラインです。
つまり、ボトムスをタイトに、トップスにボリュームのあるアイテムを持ってきます。
また、あえて意識しなくても、冬物のアウターはボリュームが出やすいので、細めのパンツにコートを合わせれば、自然とYラインシルエットが完成します。

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現在流行中のビッグTも、Yラインを作るための重要アイテムです。ビッグTがタイトなパンツと相性が良いのは、ルーズなビッグTにタイトなパンツを組み合わせることで、上下のメリハリが出て、よりYラインが強調されるからなのです。

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Yラインは今流行りのシルエットと言えます。Yラインを強調することで、流行感度の高さをアピールできます。
また、Yラインの一番のメリットは、体型隠しにも最適だということです。男性の場合、足よりも上半身(特にお腹)に脂肪がつきやすいです。上半身にボリュームのあるアウターを被せることで、お腹周りのボリュームを覆い隠すことができます。
上から下まで一直線、最もベーシックなIライン
上と下でメリハリをつけるAライン、Yラインに対し、上下のボリューム感を揃え、シンプルに大人っぽく仕上げるのがIラインです。
Iラインは王道かつ最もベーシックなシルエットです。
Iラインを成功させるポイントは、トップス、ボトムス共にタイト~ジャストサイズのものを選ぶということです。
上下にメリハリがないので、ルーズなアイテムを選んでしまうと、全体的に野暮ったくなってしまうからです。

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Iラインは癖のないベーシックなシルエットなので、誰にでも好印象です。迷った時は、とりあえず身体にフィットするアイテムを選んでおけば、自然と綺麗なIラインを作ることができます。
しかし、Iラインはそのシンプルさ故、体型をカバーする効果はありません。王道であるIラインシルエットを着こなすためには、ある程度のスタイル、体格の良さが求められるかもしれません。

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結局どのシルエットを選べばいいのか
結局のところ、シルエットとは、上下のアイテムの組み合わせの結果に過ぎません。特にシルエットを意識せず適当にアイテムを選んでも、大抵の場合、3つのうちどれかのシルエットに当てはまるものなのです。
シルエットについて考える際、あえて気をつけることがあるとすれば、ルーズ×ルーズの組み合わせは、避けた方が無難ということです。
ルーズ×ルーズの組み合わせは、3つの基本のシルエットのいずれにも該当しないため、上級者向けの組み合わせ、と言えます。
初めからシルエット(○○ライン)ありきで考えるよりも、例えば体型カバーや防寒のために、ボリュームのあるアウターを選んだら、バランスをとるために、下はタイトなパンツを穿こう、といったように、最初に選んだアイテムと相性の良さそうなアイテムを選べば、自然と基本的なシルエットに仕上がる、と考えればOKです。
トップス | ボトムス | シルエット |
タイト(ジャスト) | ルーズ | Aライン(ややAライン) |
ルーズ | タイト(ジャスト) | Yライン(ややYライン) |
タイト(ジャスト) | タイト(ジャスト) | Iライン |
アイテムの相性を判断する指針として、3つのシルエットを活用してください。上記いずれかのシルエットに該当すれば、その組み合わせは正しい、と判断することができます。
まとめ
- おさえるべきシルエットは、Aライン、Yライン、Iラインの3種類。
- Aラインはオシャレ感を強調できる。
- Yラインは体型隠しにも最適。
- Iラインは最もベーシックなシルエット。身体にフィットするアイテム選びが成功の秘訣。
- ルーズ×ルーズの組み合わせを避ければ、とりあえずシルエットで失敗することはない。