【病院の本音】病院が初診料を値上げする理由

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今年(平成28年)の診療報酬改定により、大学病院や総合病院等それなりの規模の病院(大病院)を受診する際、初診料として全国一律5,000円が徴収されるようになりました(これまで同様紹介状を持つ患者は対象外です)。

これまで、大病院は、初診料(初診時特定療養費)として、任意の金額を徴収していました。

今回の改定により、その金額は国が定めた一律のものに統一されたわけです。初診料が5,000円に統一されることで、多くの病院では初診料は値上げとなります。

また、再診であっても、再診料として2,500円が徴収されるようになります。しかし、受診のたびに毎回再診料を徴収されるわけではないのでご安心ください。



初診料値上げの狙い

国が、初診料の金額を、ほとんどの病院で値上げになるような金額に設定したことについて、多くの人は疑問を持たれると思います。

どのような目的で、国はこのような制度を導入したのでしょうか。

少子高齢化により、病院には連日、そのキャパシティーを超える、あまりにも多くの患者がやってきます(その多くが高齢者)。その患者のほとんどは、規模と知名度だけを理由に、近所のクリニックではなく、いきなり大病院を訪れます。

余談ですが、そういう患者ほど、病院にあれこれ難癖をつけたり、必要以上に診療を長引かせ医者や他の患者に迷惑をかけたりします。たいした病気でもないので、元気が有り余っているのです。

本来、大病院には、重症者の治療や救命という任務があり、そのような患者の治療に多くの時間とエネルギーを費やすことを求められています。しかし、大きな病院だからという理由だけで、クリニックで十分治療な患者(病院にとっては余計な患者)が多く押し寄せると、本当に大病院での治療が必要な患者に、必要な医療が提供されなくなってしまいます。

このような現状を打開すべく、国は初診料5,000円というハードルを設けることにしたのです。今回の制度導入には、大規模病院への受診に対する心理的ハードルを設けることで、無駄な受診を減らし、大規模病院の限られた人的リソースを、本当に治療が必要な患者に集中させる狙いがあります。

初診料値上げで得する人

今回の初診料値上げは、多くの人にメリットをもたらします。

患者

余計な患者が減ることで、大規模病院でしか行えないような、高度な医療(治療)が必要な患者は、より早く、より丁寧な、診察や治療を受けられるようになります。また、予約も取りやすくなるし、待ち時間も短縮されるはずです。

病院

これまで余計な患者に費やしていた時間で、より多くの手術が行えるようになり、結果として収益増に繋がります。患者数(特に外来)は減るかもしれませんが、病院全体の収益の中で、初診料の対象となるような患者による収益が占める割合はごく一部です。病院の収益の多くは、紹介状を持つ患者や、救急搬送されてくる患者によるものなのです。

クリニック(町医者)

クリニック(町医者)にもメリットがあります。これまでは大規模病院受診のハードルが低かったため、町医者でも十分治療可能な患者までもが、いきなり大規模病院を受診していました。今後はそのような患者が町医者に流れると考えられます。患者数の増加により、当然町医者の収益が増えます。

まとめ(初診料値上げの課題)

今回の制度導入が狙い通り機能すれば、多くの人がそのメリットにあやかることができます。しかし、思ったほどの効果は期待できないような気がします。

その理由はずばり、5,000円という価格設定は安すぎるからです。

病院にとって余計な患者の多くは、高齢者です。今現在年金で生活をしている高齢者は、年金生活という言葉がもたらすイメージ以上にお金持ちです。そんなお金持ちな彼らが、たった5,000円で受診を思いとどまるでしょうか。

国が、今回の制度導入の目的を本当に達成したいのであれば、初診料20,000円、または紹介状なしの大病院受診の禁止くらいやって欲しいと思います。

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